言うまでも無く、現在私たちが住む社会は税金で成り立っています。逆に言えば、私たちが税金を払わなくなったら、或いは私たちが納めた税金がきちんと使われなくなったら、私たちの社会は崩壊してしまうと言っても過言ではありません。そうして税金社会が正しく機能することを助け、同時に納税者の利益を守ることが税理士の職務と言ってもいいでしょう。
現在税理士と言う仕事に憧れ、実際に資格を取ってその仕事に就いてみたいと思っている人はたくさんいます。では税理士にはどうやったらなれるのでしょうか。税理士になりたければ、当然税理士たる資格が必要なのですが、ここでは税理士になるための最もポピュラーな方法と言える税理士試験について紹介します。
税理士になるための資格として、その一つに税理士試験に合格することがあります。税理士試験を実施するのは国税審議会という機関です。その目的は税理士となるために必要な知識や学識、そしてそれを応用する能力があるかどうかを判定することです。税理士試験は例年毎年の8月、第2週の火、水、木の3日間、東京をはじめとする全国12の地方都市で実施されています。
試験科目は当然ながら税金に関する項目です。以下ちょっと頭が痛くなるかもしれませんが、試験科目を並べてみます。ですが恐らくは大半が皆さんは必ず一度は聞いたことがある名前だと思います。
税理士試験の試験科目を分野別に紹介してみることにします。試験科目にはまず税法に関する科目があります。その内訳は所得税法、法人税法、相続税法、消費税法または酒税法、国税徴収法、地方税法のうち道府県民税及び市町村民税に関する部分または地方税法のうち事業税に関する部分、地方税法のうち固定資産税に関する部分となっています。
また試験科目には税法に関する部分の他にもう一つ会計に属する科目があります。これは会計学のうち簿記論及び財務諸表論の二科目があります。
この2つの分野のそれぞれの試験科目は合わせると全部で11科目あります。こうしてみると税理士になるための知識には税金及び会計項目が含まれ、試験には税理士として欠かせない税金や会計に関する知識が網羅されていることがわかります。
以上が分野による試験科目の分類です。以上の11種類があると紹介しましたが、実際の税理士試験ではこの11の科目全てを受験するわけではありません。実際の税理士試験は選択制になっていて、この中から1回の税理士試験について合計5科目を選択して受験することになります。11の試験科目はそれぞれ必修科目と選択必修科目、そして選択科目とに分類されます。
このうち必修科目には会計に関する簿記論と財務諸表論の2つがあります。この2つは必修で、必ず受験しなければなりません。選択必修科目には法人税と所得税があります。この2つの科目の中から必ずどちらか1つを選んで受験しなければなりません。残りの選択科目には相続税法、消費税法または酒税法、国税徴収法、事業税または住民税、固定資産税とがあります。それに加えて選択必修科目の2つのうち選択しなかった残りの1つを加えて、この8つの中から2科目を選択し受験します。但し消費税法と酒税法、事業税と住民税はそれぞれどちらかしか選択することができません。これで必修科目、選択必修科目、選択科目と合わせて5科目となるわけですが、選択したこの5科目に合格することで、税理士法第3条1項1号の用件を満たし、税理士となる資格を有するわけです。
毎年8月に税理士試験が行われた後、合格発表は例年その年の12月に行われています。合格は各科目60点以上になっています。合格すると受験者に合格通知書が送付されてきます。また税理士登録に必要な科目全てに合格すると、合格発表の日に官報に公示されます。

また税理士試験には科目合格制という制度があって、これが税理士試験の一つの特徴を為しています。これは科目によって合格が判定されるもので、合格して科目は受験者が税理士になるまで有効とされます。従って一つ一つの科目で合格していきながら、最終的に5つの科目で合格するまで受験することが可能です。その間科目合格は消滅しません。5科目で合格を得るには長い時間を要しますが、前述のように科目合格は消滅しないというメリットがあるため、働きながら長い時間をかけて受験する受験者が多いのが、税理士試験の、他の国家試験と異なる特徴となっています。

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